syrup16g

3/1 LIVE FOREVER -the last waltz of syrup16g-


武道館。


物販全品ソールドアウト。
肉まんもソールドアウト。


会場に入ったら、生活が流れてた。


開演直前に「土曜日」がかかる(土曜日なんて 来るわけない、という歌い出し)が、まあやっぱり押して、それでも10分遅れぐらいかな?で始まる。


武道館ってやっぱなーんか苦手で。でかいし。遠いし。いっぱいいるし。見下ろすし。

とうもろこしの粒がこんなにいるこの空間がもう変な感じがして。気が散っちゃったりもしたんだけれども。

でも私が武道館苦手だということを差し引いても、いいライブだったと思う。




1. きこえるかい
2. 無効の日
3. 生活
4. 神のカルマ
5. I.N.M
6. Anything for today
7. イエロウ
8. 月になって
9. 負け犬
10. 希望
11. センチメンタル
12. 明日を落としても
13. もったいない
14. 生きたいよ
15. 途中の行方
16. ex.人間
17. 正常
18. パープルムカデ
19. 天才
20. ソドシラソ
21. Sonic Discorder
22. Coup d’Etat〜空をなくす
23. リアル

24. さくら
25. ニセモノ
26. 新曲
27. イマジネーション
28. scene through

29. She was beautiful
30. 落堕
31. 真空

32. 翌日
33. Reborn


12月のライブは行ってないけど、きこえるかい→解散発表→翌日、の流れだったって聞いてたので、曲がはじまって、ああEND ROLLの続きなんだって思った。


Syrupのライブは去年の春のリキッドで見たのと、これで2回目。
わたしが普段好きなバンド(ボノボとかクラムボン)に比べると客の雰囲気も、あと演奏の安定加減も違うしなかなかのめりこむのがむずかしかったなって思った記憶がある。
今回も、武道館ってのに加えてやっぱり序盤それを感じてしまった。距離感がつかめないというか。ほんとに終わっちゃうのかなーうーん、みたいな、、、そんなこと考えて聴くなって話ね。

演奏より照明を見ちゃうのもあったのかもしれない。青やオレンジで3人を当てただけの光はまるで着陸間近の飛行機からコンクリだらけの陸を見てるようでもあった。窓ガラス一枚、隔てられているような。


中盤からだんだん空気が濃くなっていって、特にドラムの中畑さんが暴れだす。彼は五十嵐のインタビューを読んだりとか、したのかな。とにかく悔いのないようにというか、心の底から叩いているかんじ。「正常」がいちばんいかれていた。どこが正常なんだ。こんな激しい塊を持つ曲だとは知らなかった。


新曲はやるだろなとは思っていたけど、さすがにラストの曲じゃなかった。笑 五十嵐はShe was beautifulに思い入れがあるらしく(COPYを再生した瞬間が一番うれしかった、と答えていたので)、でもそれも最後の曲じゃなかった。ええーそんなまっすぐな・・・と思ったreborn。一番人気の曲を持ってくる。再生。まんまじゃねえか。再生するだろう五十嵐。するしか、残されてないと思う。

そのrebornの最後らへんで客電つけるのはもうずるすぎた。瞬間「まだやめるな」と思ってしまった。



ありがとーありがとー!!って、メンバーもファンも叫ぶ。お疲れ様、は出てこない。
もう五十嵐には音楽をやめるっていう選択肢はたぶんきっとない。音楽なしじゃ生きられない。
どの曲の歌詞か忘れたけど「もう逃げられない」。人生かける何かを見つけた人間、何かを見つけようともがく人間にはそれが羨ましいけど、つらいことなんだろうな。と。楽しいだけじゃできない、それが背負ってしまった人間の宿命というか。。。なんかハチクロとか三月のライオンを思い出してしまったのね、ライブ見てて。


「明日が見える歌をたくさん書いたから、これからもよければ聴いてやってください」


高校生の時にクーデターが出て、リリースラッシュで、ヘルシーが好きで、とにかく聴いて。声に惚れた!て訳でもなかったし、詩に救われたって訳でもなかった。ただただふつーに部活に出て、帰宅してラジオの音楽番組聴いて音楽雑誌買って、宿題やってるふつーの高校生なのになんで好きだったんだろと。

鹿野が日記に書いてたよ「はっきりいって、音楽、いや、曲以外にたいした魅力があったわけでないバンドが、何故リリースもしないしライヴの本数も少ないながら満員に膨れ上がった武道館で終えることができたのか? シンプルな理由で、半端なく曲がよかったんです。半端なく美しいメロディに、半端なくリアルな文学性に満ちたリリックがあったからです。決して武道館に似合ったバンドじゃなかったかもしれないが、曲自体はどんな野にも咲く花のような美しさを浮かべるのがシロップでした。」


また聴かせておくれよ。ありがとう。