ハッシュ!
- 出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)
- 発売日: 2004/07/10
- メディア: DVD
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DVDのジャケから見るにもっとコミカルなものかと思ってたらそうでもなくて。
自身がゲイであることを隠している会社員
ゲイ仲間と飲み、母親にもゲイであることを明かしているトリマー(なのかな)
私生活が自堕落すぎる女性の歯科衛生士(なのかな)
の3者。
尺が2時間で、30分経ってもあんま話が進まなくておいおいって思ってたんだけど、中盤〜後半がキレッキレ。
何が起きるってわけでもないんだけど(人物たちにとってはちょいちょい起きてるんだけど)つい見てしまう。
間合いとか長回しとか面白かったり。
「へえ、あんた女優やってたの」
「だいぶ昔の話だけどね」
「なんでやめたの、あ、ブスだから?」
「・・・・」
の凍りつく空気はやばかった。このゲイバーのシーンは好きだな。
他にも、田辺誠一演じる会社員に異様な恋心を見せるOLが公園で発狂しかけるとこだとか、価値観の違う家族がぶつかり合うとこだとかキレッキレで。
長回しを結構使ってるのに飽きないし、ケンカとか見せ場っぽいとこでもそのためちょっと引いて撮ってたり、その間合いが面白いなあって。ひとつの話をシーンで完結させないまま次のシーン移ったり。
でも物事なんてひとつのことにかかりっきりではいられないし、次々になにかしら起こるものだし、気持ちと行動がばらばらだったり、不明瞭だったり、きちっと解決なんてできないもんだよな。
でもそんなぐちゃぐちゃした暮らしの中で、ぱっと確かなものを実感したりする。
「あんたを見たとき、父親になれる目をしてる、って思った」
って、言われたんだって勝裕がパートナーの直也に報告する。
「なにそれ、なんなのよそれ」て直也は言うけど、でも直也も勝裕とすれ違った時、彼の目を見たことによって二人は出会って、生活を始める。直也にとって朝子とかいう女は訳わかんねえけど、でも勝裕の目について言ってること(父親云々じゃなくて、目力というか)はなんか分かっちゃう。。。みたいな?解釈をわたしは持ったり。
ぐるりのこと。観たいなー